2020/05/02
高齢者の方は、何度でも同じ話をします。
きっと誰しもが「ホント、ホント」とうなづいていらっしゃるのではないでしょうか。
または、毎回、少し「イラッと」していらっしゃるかもしれません。
ですが、考えようによっては、同じ話を何度もするという行為は、それが良い内容であったとしても、また、良くない内容であったとしても、その方の記憶に今なお強く残っているからこそです。
何度も言葉にしたくなる、してしまう。つまりその話はその方にとっても大切なものです。
こう思いますと、その人の大切なものを否定する(話を聞かない、何度も聞いたと怒る)という選択肢はなくなります。
私たちは、親御様の大切なご記憶を肯定すべく、何度も同じ話が出ても、しっかり受け止めます。それによって親御様がスッキリされるのなら、私たちのお役に立てたということになります。
といっても、これはご家族の方、とくに親御様と同居されている方にとっては、なかなか難しいことかもしれません。
同じ話を繰り返すのが、まさに「いつも」になりますので、毎回毎回となると、どうしても感情的に難しくなります。
私どもは、毎日ではなく、かつ、短い時間だからこそ、それともう一つは、お客様の大切な親御様を見守らせていただいているというプロフェッショナルとしての意識があるからこそできることだと思います。